- HOME
- ハウスドゥ富山南のお知らせ・ブログ
富山市で空き家を放置するリスクとは?
早めの対策が必要な理由を徹底解説
1.空き家を放置することで発生する主なリスク
空き家をそのまま放置しておくと、見えないところで多くのリスクが発生します。富山市でも少子高齢化が進む中、空き家が増加し、その放置による問題が深刻化しています。空き家がただの負担に終わることを防ぐためには、空き家を適切に管理し、可能であれば活用方法を見つけることが求められます。まず、空き家放置が引き起こす主なリスクについて考えてみましょう。
固定資産税の増加
空き家を放置していると、税金の面で大きなデメリットが生じます。特に、「特定空き家」に指定されると、住宅用地に適用されている固定資産税の特例が解除され、通常よりも高い税率が適用されることになります。通常、住宅用地には最大6分の1まで税額が軽減されますが、特定空き家に指定されることで、この軽減措置が適用されなくなり、結果として大幅な税負担の増加につながります。
このため、空き家をそのままにしておくことで、年間を通じて負担する固定資産税が大きく増加するリスクがあるため、早めの対応が必要です。
建物の劣化と修繕コストの増加
建物を長期間放置すると、風雨や気候の影響を受けて急速に劣化が進行します。特に、富山市のように降雪が多い地域では、冬季に屋根や外壁が損傷しやすく、建物の老朽化が進む原因となります。定期的な点検やメンテナンスが行われない場合、雨漏りやカビの発生、基礎のひび割れなどが発生し、修繕にかかるコストが増加する恐れがあります。
さらに、劣化が進んだ場合、建物の解体が必要になることもあります。解体費用は相当な額になるため、放置していた期間が長ければ長いほど、後々の負担が大きくなる可能性があります。
治安悪化のリスク
空き家を放置することで、治安の悪化も懸念されます。無人の建物は、空き巣や不法侵入者のターゲットになりやすく、不法占拠や犯罪の温床となる可能性があります。特に、周辺住民にとっては、放置された空き家があるだけで心理的な不安が増し、地域全体の治安が悪化してしまうリスクがあります。
治安の悪化は、近隣住民とのトラブルや、地域の安全性の低下を引き起こし、結果としてその地域全体の住みやすさに影響を及ぼす可能性があります。
2.空き家放置が周囲に与える影響
周辺環境への悪影響
空き家が放置されると、直接的な影響は周囲の環境にも及びます。管理されていない庭や敷地には雑草が繁茂し、害虫や動物が住み着くことが多くなります。これによって、周囲の住宅や施設に悪影響を及ぼし、衛生状態が悪化することもあります。特に、近隣住民にとっては迷惑な状況が生じ、空き家に対する苦情や不満が出てくることが考えられます。
空き家の放置が続くと、こうした状況が常態化し、周辺住民との関係性に影響を及ぼす恐れがあります。
空き巣や不法侵入のリスク
空き家は犯罪者にとって「入りやすい場所」として認識されることが多く、特に不法侵入や空き巣などの犯罪に利用されやすくなります。誰も住んでいない空き家は、犯罪者にとって目立たないターゲットであり、一度侵入されると、物件内部が破壊されたり、さらに放置されると不法占拠の場となる可能性もあります。
このような問題が発生すると、周囲の治安が悪化し、他の物件にも悪影響を及ぼすため、空き家が放置されるリスクは周囲の安全性に直結します。
景観の悪化と地域の価値低下
空き家が増えると、その地域の景観が著しく悪化します。特に、住宅地において空き家が目立つようになると、街並み全体が寂れて見えるようになり、結果としてその地域の魅力が失われます。景観が悪化すると、新しい住民や買い手がその地域を避けるようになり、不動産の価値が下がることにつながります。
長期的に見ると、地域全体の発展に悪影響を及ぼし、空き家が増えることでさらに新たな空き家が生まれるという悪循環を引き起こす可能性があります。
3.法的リスクと行政からの指導
空き家対策特別措置法について
2015年に施行された「空き家対策特別措置法」によって、自治体は危険な空き家に対して強制的な処分を行う権限を持っています。この法律に基づいて、空き家が「特定空き家」として指定されると、自治体は所有者に対して改善命令を出すことができます。
改善命令に従わない場合、自治体は強制的にその空き家の撤去や修繕を行い、その費用を所有者に請求することが可能です。これが「行政代執行」という措置です。このように、空き家を放置していると、法的なペナルティや高額な費用負担が発生するリスクがあるため、放置する前にしっかりと対応策を検討する必要があります。
富山市の空き家対策条例と行政指導
富山市では、空き家問題に対処するために独自の条例が施行されています。市は空き家の所有者に対して、定期的な維持管理を促し、放置された空き家に対しては改善や処分を求めることがあります。特に、倒壊の危険性が高い建物や、景観を損なう建物については、行政からの指導が厳しくなることがあります。
また、空き家の所有者が指導に従わない場合、強制的な撤去措置が取られることもあります。このため、富山市で空き家を所有している場合は、自治体の指導に従い、定期的に適切な管理を行うことが重要です。
特定空き家に指定されるリスク
空き家が特定空き家に指定されると、所有者にとって大きなリスクが伴います。前述のように、固定資産税の軽減措置が解除されるだけでなく、自治体からの改善命令や行政代執行が行われる可能性も高くなります。さらに、特定空き家に指定されることで、その物件の価値が大幅に低下し、売却や活用が一層難しくなることもあります。
こうしたリスクを回避するためには、空き家を放置せずに早めに管理や活用の方法を検討することが重要です。放置を避け、適切な対応を取ることで、物件の価値を守り、将来的な負担を軽減することができます。
4.空き家を適切に管理するための対策
定期的なメンテナンスと管理
空き家を適切に管理するためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。建物の外観や内部の状態を定期的にチェックし、必要に応じて修繕や清掃を行うことで、物件の劣化を防ぐことができます。また、庭や外周の雑草の除去、外壁や屋根の点検なども重要です。これにより、空き家を良好な状態に保ち、将来的な売却や賃貸の準備を整えることができます。
さらに、遠方に住んでいて定期的に管理が難しい場合は、管理会社に委託するのも一つの方法です。専門の管理会社に物件の維持管理を任せることで、適切な状態を保つことができ、空き家の劣化や放置によるリスクを軽減できます。
売却や賃貸への転用の検討
空き家を活用する方法として、売却や賃貸への転用を検討することが有効です。不動産市場の動向を確認し、売却のタイミングを見極めることで、空き家を資産として活用することが可能です。また、賃貸物件として利用することで、定期的な収入を得ることができ、空き家を持っている負担を軽減できます。
特に、富山市では地方移住の需要が高まっているため、条件が整えば空き家を移住者向けの住宅として提供することも一つの選択肢です。移住希望者にとっては、既存の住宅が賃貸や購入の対象となるため、地域の不動産業者に相談して適切な活用法を検討することが重要です。
空き家活用の支援制度
富山市を含む多くの自治体では、空き家の活用を支援するための制度が整備されています。例えば、空き家のリフォーム費用を助成する制度や、空き家バンクを通じて物件の売却・賃貸をサポートする仕組みが提供されています。こうした制度を積極的に活用することで、空き家を負担ではなく資産として活用することが可能です。
富山市でも、空き家の利活用を促進するための補助金や支援プログラムが存在しているため、自治体の窓口に相談し、最適な対策を講じることが推奨されます。
5.まとめ
富山市で空き家を放置することは、固定資産税の増加や建物の劣化、治安の悪化など、さまざまなリスクを伴います。また、空き家が地域全体に悪影響を及ぼし、景観の悪化や不動産価値の低下にもつながるため、早めの対策が必要です。
法的なリスクや行政からの指導に対しても、空き家対策特別措置法や富山市独自の条例に従い、適切な管理や対応を行うことで、トラブルを回避することができます。また、定期的なメンテナンスや管理会社への委託、売却や賃貸への転用、自治体の支援制度の活用などを通じて、空き家を効果的に管理・活用することが求められます。
空き家問題は放置しておくと大きな負担になりますが、早期の対策と適切な管理を行うことで、リスクを最小限に抑えることが可能です。富山市で空き家を所有している方は、専門家のアドバイスを受けながら、最適な対策を検討することをお勧めします。
監修者情報
店舗責任者 高島 隆幸
出身地 | 京都府宇治市 |
---|---|
経歴 | 大手ハウスメーカーの施工管理職から地主様への提案営業まで。 |
保有資格 | 宅地建物取引士公認不動産コンサルティングマスター |
業界歴 | 不動産売買仲介やコンサル業務歴20数年 |
メッセージ | 空き家の放置は、資産価値を失うだけでなく、周囲への影響も深刻です。富山市における空き家問題の解決策を、専門家としてサポートいたします。 |